江戸切子を贈る — バレンタインデー

ガラスの生地に、職人が一つひとつ伝統文様などを刻んでいく江戸切子。ときに繊細に、ときに大胆に。高い技術が求められる唯一無二のきらめきは、飾っても使ってもすばらしさを実感できる、身近な芸術品と言っても過言ではありません。

そんな江戸切子は、ご自身への特別な品としてはもちろん、贈り物としても最適です。お酒好きな方をはじめ、日本の伝統工芸に興味のある方や、こだわりのあるものに囲まれて暮らしたい方など。心に浮かぶ大切なあの人へ、江戸切子を選んでみませんか。

江戸切子とチョコレート バレンタイン企画 

愛情や感謝を示す日、バレンタインデー

贈り物をするタイミングや機会はさまざまですが、今回取り上げるのは、2月14日の「バレンタインデー」。家族など愛する人や、日頃お世話になっている方へ、愛情や感謝を示す日です。

バレンタインデーといえば、女性から男性へチョコレートを贈り、愛を告白する日と思い浮かべる方が多いかもしれません。また、職場の男性陣に、女性陣からチョコレートを贈るという方もいらっしゃるのでは。でも、これは日本独自だとご存知でしたか? 欧米では、恋人や友人、家族などが、お互いにプレゼントを贈り、感謝の気持ちと愛を伝える日。贈り物は、気持ちを書いたカードや花束がメインで、チョコレートはあくまでも添え物なのだそう。

 

特別で、豊かな時間も贈る

直接会って、ありがとうの言葉と一緒に伝えたいけれど、難しい。そんな今だからこそ、贈ったものを使ったり眺めたりすることで、相手のひと時がより豊かになるようなギフトを選ぶのも素敵です。

バレンタインデーも、その一つ。定番のチョコレートに加えて、特別な贈り物も用意してみてはいかがでしょう。たとえば、おいしいこだわりのチョコレートと一緒に、よりその味わいをたのしめるようなドリンクとグラスを贈る。甘党、お酒好き……など、贈る相手の好みやよろこぶ顔を思い浮かべるのも、またしあわせ。

そんな特別な演出に、江戸切子はぴったりです。一つひとつ丁寧に、職人により製造される江戸切子は、オブジェとして飾る人も多い日本の伝統工芸品。光を受けることで、ガラスに施されたカットがキラキラと輝きを増し、目をたのしませてくれます。

 

また、その印象は、使うことでガラッと変わります。とくにグラスは、注ぐ、持つ、飲むなど、使うシーンごとに、まるで万華鏡のように多彩な美しさ。飲むために持ち上げたり、口を近づけたり、使う動作の中でも違った目線でグラスを眺められます。とくに、グラスの外側と内側からでは、カットされた文様の印象がまるで違うため、初めて江戸切子で飲む方は驚くかもしれません。

 

バレンタインに贈るならロックグラス

うつわという役割に止まらず、目をたのしませてもくれる江戸切子。中でも、バレンタインデーに贈るなら、ロックグラスをおすすめします。

江戸切子とウイスキーボトル

というのも、日本のバレンタインデーの定番であるチョコレートは、ロックグラスで飲むウイスキーと相性がよいお菓子でもあります。ウイスキーボンボンが愛されるように、チョコレートの甘みはウイスキーの原料である麦由来の甘みとマッチ。また、チョコレートの苦味や渋みは、ウイスキーを樽で熟成する過程で染み出す樽特有の風味にも合うのです。

おいしいウイスキーとチョコレートが醸し出す、心をゆっくりほぐしてくれるような、甘いひと時。ウイスキーとチョコレートのペアリングは多種多様で、あれこれと組み合わせるたのしさもあります。

 

<ペアリング一例>
スコッチ、ジャパニーズウイスキー

スモーキーなフレーバーで、特にビターチョコレートと相性がよく、控えめな甘さを引き出す。

バーボン、カナディアンウイスキー

同じようにまろやかなミルクチョコとのペアリングがおすすめ。

アイリッシュウイスキー

クセのないアイリッシュウイスキーは、ホワイトチョコや抹茶、フルーツ系など、いろいろなチョコレートと合わせやすい。

 

おすすめのロックグラス

江戸切子は、ガラスに施される意匠も、モダンなものから古き良き伝統文様を施した逸品、どっしりとした風格ある佇まいまで、幅広く揃います。大切なあの人の好みや、どんな時間を過ごしてほしいかなどをイメージしながら、迷い選ぶのも、またたのしいひと時です。

ここからは「室町硝子工芸」のロックグラスの中でも、チョコレートを味わう時間がより豊かになるような江戸切子をご紹介します。いずれもバレンタインデーの贈り物にふさわしいグラスです。

 

亀甲魚子(きっこうななこ)文様 オールド 玻璃(はり)

正統派の、あの人へ。日本の伝統工芸士である石塚春樹氏により、考案・作成された、シンプルなクリスタルガラスのロックグラスです。「亀甲(きっこう)」文様という、亀の甲羅のように多面的に魅せるカットにより、ガラスそのものの輝きが引き立ちます。

亀甲魚子(きっこうななこ)文様 オールドの製品ページへ

 

 

 

菱鱗重(ひしうろこじゅう)文様 オールド 黒

ガラス生地に入れたガイドに沿って、文様をカットしていく江戸切子。ガラスの色が濃くなればなるほど、カットするのが難しく、職人の腕が問われます。そういう意味でも、こちらの黒色は珍しく、職人の技術が光ります。陰影が引き立つよう仕上げられたミニマルかつモダンなデザイン。

菱鱗重(ひしうろこじゅう)文様 オールド 黒の製品ページへ

 

伝統工芸品である江戸切子は、パッと手の出るものではないかもしれません。でも、だからこそ、本当に大切な人に、じっくり選びたい価値ある贈り物の一つだとも言えます。贈られる側も、一度は使ってみたいと、憧れの気持ちを抱く人は少なくないのではないでしょうか。

日頃の感謝を、形にのせて伝えてみる。大切なあの人のことを思い浮かべながら選ぶ贈り物は、迷う時間も含め、きっと喜んでもらえるはずです。

江戸切子にウイスキーとチョコを添えて 

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世界の記念日 -バレンタインデー

その由来は、3世紀のローマにまでさかのぼります。当時のローマ帝国皇帝・クラウディウス2世は、愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がると、兵士の婚姻を禁止していました。そんな中、隠れて多くの兵士を婚姻させていたのが、キリスト教司祭・ウァレンティヌス。彼の噂は皇帝の耳に入り、二度とそのようなことがないように、そしてローマの宗教に改宗するようにと命令します。しかしウァレンティヌスは愛の尊さを説き、命令に従わず、270年ごろの2月14日に処刑されてしまいます。後世の人々は、ウァレンティヌスの勇気を称え、彼を「聖バレンタイン」として祀るようになりました。そして、彼が処刑された2月14日を「Saint Valentine’s Day(聖バレンタインの日)」と呼び、お祈りをするようになったのです。

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