ペアでたのしむ江戸切子
ご自宅で過ごす機会が増えた昨今。“おうち時間”を、より充実させたいと思う方も増えたのではないでしょうか。
そのためにも「よいうつわを探している」という方が増えています。理由は、以前より料理をすることも増え、盛り付けや食材にもこだわるようになり、うつわもよりよいものにしたくなった。また、大切な人の節目を自宅で祝う機会が増え、せっかくならよいうつわでハレの食卓を彩りたい、という声も。
よいうつわは、一つあるだけで、いつものメニューや飲み慣れたドリンクも、違ったふうに味わえるから不思議です。また、うつわが変わると気分も変わり、時には高揚させてくれる力もあると言っても過言ではありません。
“おうち時間”といえば、同じ空間を共にするパートナーがいるなら、その心強さを改めて感じられた方も多いでしょう。また明日を共に気持ちよく迎えるためにも、これからも長く寄り添い続けるうえでも、よりよい時間を分かち合いたいものです。
このようなひと時に、江戸切子をたのしんでみるのはいかがですか。切子職人が、一つひとつ文様をカットし、丁寧に仕上げていくうつわは、世界に一つとして同じものがありません。同じ文様や色味を使っていても、手掛ける職人やデザインによって印象はガラリと変わります。探すよろこびがあり、使うたのしみに加え、眺めたり飾ったりして味わうこともできます。
今回は「室町硝子工芸」でご紹介している江戸切子の中でも、おうち時間や大切な方とのひと時にぴったりの作品。とりわけ“ペア”におすすめのラインナップをご紹介します。
ルリ菊かごめ酒杯 「雪化粧」 / 酒杯 「幾千」
いずれも片手に収まる小さなグラスですが、江戸切子ならではのカットが施された優美な姿は、存在感あり。「雪化粧」は、しんしんと降り積もる雪を、すりガラスで表現。「幾千」は、繊細かつ規則正しく縦のラインをカットされています。透明な世界に、職人のアイデアと技術が詰まったぐい呑。日本酒や果実酒などを、ゆっくり味わいたい場面にぴったりの組み合わせです。
SUI-REN ボルドー Kikutsunagi / SUI-REN ボルドー Nozomi
ワイングラス本来の色や香り、味をたのしむという機能性と、江戸切子ならではのきらびやかさをもつ「SUI-REN(スイレン)」。日本の伝統工芸品である江戸切子を、さりげなく生活に取り入れられます。ワインがお好きな方はもちろん、ワイングラスの中でもより豊かに香りが広がるボルドーは、日本酒好きにもおすすめ。とっておきの一本との時間を、華やかに演出してくれるペアです。
菊繋ぎ 箸置 / 籠目 箸置
初めて江戸切子に触れる方や、ちょっとした贈り物をしたい方には「箸置」もおすすめです。箸を使う文化は日本以外にもありますが、箸置を使うのは日本だけなのだそう。箸が転がらないようにという機能的な役割に加え、「尖った先を相手に向けない」という日本独自のマナーの現れでもあります。日頃の食卓から、丁寧で美しい日本の心を取り入れてみませんか。
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